教育?学生支援機構の大谷宗啓特任准教授(教育心理学)、教育学部の渡部雅之教授(教育心理学)、若松養亮教授(職業心理学)の共著論文が、日本青年心理学会第12回学会賞を受賞しました。
この賞は、研究成果の青年心理学への貢献度、論文展開の論理、論文の独創性、先駆性を基準として、2年に1度を目途に選考?授与されるものです。
研究内容
本研究では、ライフステージごとに求められる心理的?社会的な課題の達成感覚に対する、対象切替(状況に応じて一緒に活動する友人を変えること)×自己切替(状況に応じて自分のありよう、キャラを変えること)の関わり方を検討しました。その結果、対象切替?自己切替の多少ではなく片方だけを使用しているか、両方とも使用または不使用であるかが心理的?社会的な課題の達成感覚と関連すること、達成感覚の点数が高いか低いかだけではなく、発達の状態を判断するうえで注意が必要な点数の範囲に入っているかどうかを予測できること、それらの分析結果は大学生に限らず、成人でも共通であることが確認されました。以上の結果から、発達と友人関係の関連をとらえるために、対象切替と自己切替の関わり方に着目する必要性が明らかになりました。
なお、本研究は2019年度滋賀大学若手研究支援助成(研究課題:友人関係の年齢階層間比較――青年期における心理社会的早熟の可能性の検討――)を受けて実施されました。
論文情報
論文名:大学生?成人の心理社会的発達と同性友人関係における対象切替?自己切替?対人ストレッサー経験頻度の関連――対象切替と自己切替の交互作用に着目する必要性――
著者:大谷 宗啓?渡部 雅之?若松 養亮 (2024)
DOI:https://doi.org/10.20688/jsyap.36.1_5
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